愛媛県松山市にお住いのN様邸にて屋根の点検作業にお伺いしました。
築50年以上の住宅になりますがここ15年程屋根のメンテナンスを行っていないので、異常がないか点検してほしいとのご連絡を受けて、現地調査にお伺いしました。
現状、雨漏りは起こしていないそうですが、もし悪い所があれば早めに手を入れておきたいとの事でした。
現地調査
屋根には釉薬瓦を使用しています。釉薬瓦の特長は塗装を全く必要とせず、瓦はメンテナンスフリーとのイメージが付くほど、長い年月を使用し続けることができる屋根材です。釉薬によって表面をガラス質にしているため、陶器と同じく降りかかった水分を内部の素材に干渉させることがないため、塗装をせずともひび割れが起きるような痛みには繋がりません。
ですが、釉薬瓦は耐久性がある一方で、外部要因により表面にひび割れや剥がれが生じることもあります。長年の使用によって少しづつぶつかり合ってきた瓦は角が丸くなることがあり、そうなると地震や台風時にズレが生じることになります。
谷板金付近の瓦はずれて抜け落ちています。
棟の鬼尻の漆喰も崩れて中の盛り土が見えている状態です。雨の降り方によっては土が流れ出してしまったり、最悪の場合、土を浸透して雨漏りの原因になりえます。
鬼尻だけではなく、面戸と呼ばれる棟の部分にも土が出てきていました。